中学生になると授業内容が難しくなり、なおかつ高校受験を控えているということもあって、学習塾への入塾を検討している方も多いのではないでしょうか。そこで気になるのが学習塾にかかる費用についてでしょう。本記事では、集団指導・個別指導ごとの学習塾の費用相場について解説します。
中学生の学習塾の費用はどのくらい?
子どもの学力をできるだけ伸ばしてあげたい、志望校に合格させたいといった理由から、学習塾への入塾を検討している方も多いのではないでしょうか。小学生で学習塾に通うケースはそれほど多くないものの、高校受験を控える中学では学習塾に通うケースが一気に増加します。
しかし、学習塾へ通わせようと検討していても、費用面が気になる方も多いのではないでしょうか。令和元年に文部科学省が発表した「学習塾の金額分布」という調査データでは、公立中学校の生徒で年間40万円以上、私立中学校の生徒で年間20万円未満というのが学習塾にかける費用の相場となっています。
年間にかかる費用の内訳をみると、入学金が5,000~3万円、授業料が毎月1~3万円、さらにテキスト代が1~2万円ほどかかるのが一般的です。ただし、これらの費用のほか、夏期講習や冬期講習などの長期休暇には集中講座が実施されるため、特別講習を受講するには別途費用がかかります。
学年が上げるごとに授業回数が増える傾向にあり、金額も1年生より3年生の方が高額になります。特別講習を受けるかどうかは任意であるケースが多いので、家庭できちんと話し合い、子どもの学力や学習スタイルを加味しながら受講を決めることが大切です。
個別指導塾の費用相場
学習塾にかかる費用をチェックするときは、指導スタイルにも注目することが大切です。というのも、学習塾は「個別指導」と「集団指導」に大別でき、指導スタイルによって毎月の費用の相場に差があるからです。
個別指導は講師ひとりに対して生徒ひとり、もしくは2~3人で受講するスタイルで、少人数で自分のペースに合わせた学習をできるのが魅力です。個別指導スタイルが少人数で行われる分、一人ひとりの苦手に合わせたカリキュラムや効率よく学力向上を図るためのプログラムが組まれるなど、個人に合わせた指導を受けられるのがポイントでしょう。
個別指導塾の櫃付きにかかる費用相場は8,000円~3万5千円が相場ですが、授業時間の長さや講師ひとりに対して何人で授業を受けるのかによって費用が変わる傾向にあります。
また、集団指導塾は公立中学校に合わせた授業が行われるのに対し、個別指導塾は個人の目標に合わせた授業が行われるため、中学校の授業と内容が連動することはありません。そのため、難関高校の受験を目指している、もしくは公立中学校の授業についていけていないといった生徒にも適した学習環境を実現できます。
集団指導塾の費用相場
集団指導スタイルの学習塾は、学校の授業と似ていて講師ひとりに対して数十名以上の生徒が参加して授業が進められます。学力ごとにコースが複数あるのが一般的ですが、個別指導塾ほど個人に寄り添ったカリキュラムではない点に注意する必要があるでしょう。
集団指導は周囲の生徒と切磋琢磨しながら競争心を持って授業に取り組みやすい反面、さぼったりすることも可能なので生徒のやる気次第で学習効率に差が出やすいといえます。また、講師も生徒一人ひとりを注意深く見ているわけではないため、苦手があってもそのまま授業が進んでしまい、授業についていけなくなるということもあるでしょう。
そのほか、欠席や遅れで参加できなくても決まったカリキュラム通りに授業が実施されるため、意図せず遅れが発生してしまうかもしれません。ただし、学習塾にとっては、理解が不足している生徒に個別サポートをするところも多いので、サポート環境もチェックしておきましょう。
集団スタイルの学習塾の場合は5,000~2万5千円が相場となっており、個別指導塾よりも月謝がやや安い傾向にあります。また、学習塾によって授業時間や授業数が異なるため、月謝だけで判断することはやめましょう。
学習塾は費用面に注目することも大切ですが、子どもの性格や学習スタイルに合わせて最適な環境を選ぶことが重要です。学習意欲を持たないまま通うよりも、適した環境でモチベーション高く学習ができれば、かけた費用以上の効果が期待できます。
まとめ
子どもの将来を考えて学習塾に通わせる際、費用面が心配という方も多いでしょう。中学生が学習塾に通うのにかかる費用の相場は年間20~40万円程度が多いとデータで分かっていますが、個別指導塾なのか集団指導なのかによっても差があります。個別指導塾は少人数で授業が行われる分、集団指導と比較してやや高額な傾向にありますが、生徒に適したカリキュラムを組んでもらえるのが魅力です。学習塾は費用面に注目することも大切ですが、子どもの性格や学習スタイルに合わせて最適な環境を選ぶようにしましょう。